2008年12月28日日曜日

子どもの病気と化学物質との関連を調査-環境省

〓子どもの病気:化学物質との関連を調査-環境省

子どもの病気:化学物質との関連、母子6万組を調査へ--環境省

 アトピー性皮膚炎やぜんそくなど、近年増えている子どもの病気と化学物質との関係を解明するため、、環境省は10年度から国内約6万組の母子を対象に、子どもの出生前から12歳までの健康状態を追跡する疫学調査を始める。国内では規模、期間ともに前例のない大規模疫学研究となる。

 同省によると、日本では過去20年間で小児ぜんそくの患者の割合(罹患(りかん)率)が2~3倍に増えた。ダウン症の発生頻度も過去25年間で倍増しているほか、小児肥満や小児糖尿病など代謝・内分泌系の異常の増加も目立つ。増加の背景には子どもをめぐる環境の変化があると推定されるが、どんな環境要因がどうかかわっているかは不明だ。

 環境省の調査は、化学物質を子どもが体内に取り込む量と、免疫系の異常、発育障害などとの関係を解明する。10年度から全国の妊婦約6万人に協力を求め、出産時にさい帯血(へその緒の血液)を採取するほか、出産前後から子どもが12歳になるまで、定期的に調査して健康状態を把握する。結果がまとまるのは25年ごろの見通しという。 【江口一】

毎日新聞 2008年12月22日 東京朝刊

===========
*政府もEUにみならい(?)ようやく重い腰をあげました。
 レイチェル・カーソンが「沈黙の春」という本を著し、化学物質による環境の汚染を警告してすでに40年になります。そしてその30年後の1996年、シーア・コルボーンが「奪われし未来」を出版し、「環境の中にある化学物質、いわゆる環境ホルモンが内分泌を撹乱し生殖や成長に異常をもたらす」と警鐘を鳴らしました。

===========
近年、小児に対する環境リスクが増大しているのではないかとの懸念があり、化学物質を中心とした有害物に対する小児の脆弱性について大きな関心が払われています。
 環境省では、環境リスクが私たちに与える影響を明らかにするために、子どもたちの健康をお母さんのお腹にいる時から12歳になるまで定期的に健康状態を確認する出生コホート(追跡)調査を新たに立ち上げることにいたしました。

◎環境省環境リスク評価室
http://www.env.go.jp/chemi/ceh/index.html

◎化学物質の内分泌かく乱作用に関する情報提供
http://endocrine.eic.or.jp/


0 件のコメント: